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March 10, 2006

Departure

いつの間にやら3月。

暖かくなったのかまだ寒いのか良く分からない気候が続く中、
ついに一大決心を固めて、目の前に広がる大海原へ
颯爽と船出しようとしている大航海士マゼランの気分(?)
…とまではいかないまでも、とりあえず、
ひとつの転機を迎えようとしているかもしれない月影です。

こんばんは。

入社して7年になる会社を、ついに脱出決定であります。

思えば1年前、転職失敗したのは痛かったんだけど、
まぁそれはそれで、今回は今回で別な道を見つけたので、
これでいいかなと、ちょっと楽観的。

7年もいた会社を離れるのだから、
もうちょっと寂しさを感じるかな…とも思ったけど、
意外に何も感じないもんです。

あれですね。
私からみて信頼のある人とか能力のある人とか、
そういう人たちはほとんど辞めてっていてるわけで、
今残っているのは、
仕事してるんだかしてないんだかよくわからん
オジサンばっかりだからなのかもね…。

ま、せっかく7年間もやってきた会社なので、
この会社について私が感じた感想を書いてみるとします。


私は、この会社が設立されてから1年目に、
新卒として採用された第一期生です。

とある某大手メーカー傘下のSE会社として始まったんだけど、
正直、ずっとぱっとしたときがなかった…。

設立されたばかりの会社ということで、
社風とか会社の姿とか、そういうのができていくのも、
一期生である私たち次第だろう、なんて思ったのが間違いで、
会社としては1年目でも、実際は親会社の子会社であって、
その親の体質を継承している(しようとしている)わけです。

役員や管理職は、親会社からの出向社員で構成されてたしね。
そこらへんが、
全く新規に立ち上がったベンチャーなどとは違うところ。

なまじ親会社がそれで上手くいっているもんだから、
子会社もそういう方向性で渡っていけるだろう?
…なんちう幻想を抱いているわけですよ。オジサンたちは。

実際は、そんなわけない。

IT業界というのは、常にパラダイムが流動しています。
それについていけなければ、仕事も上手くいかない。
それに順応した経営なり管理なりをしていかないと、
プロジェクトも上手くいきません。

この会社のやり方を長いこと見ていて、
赤字に落ちているプロジェクトが失敗しているのは勿論だけど、
黒字を出しているプロジェクトは成功しているのか?
というと、必ずしもそうじゃない。

実際は、人数と工数を極限まで削って黒にしてるんですよね。
人が少ないのにかかる工数は大きい(本来)。
だけど、プロジェクトに割り当てられている工数内におさめようとする。
どういうことかというと、
夜遅くまで、時には徹夜、そして休日出勤して働くのだけど、
その働いた分の工数は計上しないのです。

ひらたくいうと、深夜0時まで働いたとしても、
勤怠上は17時30分までしか働いたことになっていない。
(残業がつけられない)
休日出勤などもほぼなかったことになっている。

明らかに労働基準法違反です。
でも、黒字というのは、こういうことをして、ようやく黒なのです。

で、黒になるもんだから、経営陣は、
同じやり方でまたいけるだろ?などという誤解をする。
そして、プロジェクト管理する人たちは、
また同じように力押しでなんとかしてしまう。

悪循環です。

多くの場合、
結果として、この規模をこの期間と人数でやりきるのは無理だろ?
というプロジェクトが多いんですよね。

最初からその規模が見えているのに、
無理に安い金額でその仕事をとってきてそうなってしまうのは、
明らかに、営業や経営側のミスです。

あと、開発を始める前はそうでもないように見えていても、
進めていくうちに、潜在的な仕様が徐々に見ててきて、
加えてお客さんの要望や仕様変更なども入ってくるので、
(この場合の仕様変更は、あくまで現状工数内に含まれるとされる)
どんどん仕様が膨らんで、
最初の見積もりからはありえない規模になる、というパターン。
これは、最初に仕様を読みきれてないことによる見積もりミス、
或いは工数が揺らぐような要望を許容してしまう管理側のミスです。

私の目算では、大体その倍以上の工数が必要だろ、
というプロジェクトばかりなのです。

つまり、1年かかってつくるべきものを、
半年でやってくれ、といわれてるようなものなんですよね。
ようなもの、というか、実際そうなのです。

それができなかったら、
悪いのは、つくりあげられなかった開発者ということになってくる。
確かに、完成責任は開発者にありますが、
完成させるべきものに対してかかる作業量がオーバーフロー状態なのだから、
できるわけがないのですよ。


んー。
こうして改めて書いてみると、やっぱり酷い。

これって、この会社だけなのか、
他の会社も同じなのかはわからないんだけど。
いずれにしろ、酷いのは変わりない。

とりあえず、ソフトウェア開発に対する考え方を、
もう少し改める必要があるのは確かです。
最初に揺ぎないしっかりした設計があって、
それをラインに通せば完成してくる家電などとは違うんだから。


ま、そんなわけで、
また新たな道を模索する日々の始まりであります。

春だねぇ…。

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